夢七十六夜

夢を見た。

道端に布団を敷いて、その中に潜り込んでいる。
実家の台所には、そんな俺を恥じて膝を抱える妻がいる。
布団の中で俺は俺を恥じる。
「ごめんね、妻よ…」

布団の中からそ〜っと外の様子を伺うと、向こうから数人やってくる。

気まずいな〜、会いたくないな〜と思いまた潜る。
通学路のようだ。
でもあの通学路じゃない。
どこ?お店だ。
青山のドリスヴァンノッテン。
レンガ仕立てのデコボコ道。どうりで冷える訳だ。


マッサンが布団をめくったので、
俺はいいきっかけだと思って覚悟を決めて立ち上がった。
掛布団をマントにして。