夢八十夜

夢を見た。

窓ガラスはしっかりと閉めているのに、
そのガラス部分から巨大なカラスが顔を出している。

子どもも寝ているし、俺はかなり焦っている。
体をねじらせてカラスは遂に部屋に入ってきた。
ヤバい〜と思ってどうにか取り押さえようとカラスにかぶさる。

ダメだ。大きすぎる。
一体どうしたらいいんだ!と途方に暮れた瞬間、
ふとみるとカラスは小さなコウモリになっていた。

ただ、動きはかなり奇妙で、
直感的に(これは、油断するとあの巨大なカラスに戻る)とわかった。
羽を広げないように、かつ、潰さないようにティッシュでしっかりと押さえた。
感触は何かイモムシみたいで気持ち悪い。
しかもなぜかヌルヌルしていた。
力なく鳴き声をあげるそのコウモリを、おれは外に捨てた。