2010年6月12日

21時30分過ぎに
(たぶん)北東の方角に赤とオレンジの大きなすい星のようなものを見た。
隕石か。

あんなに大きくて、あんなに明るいものははじめて見たが、
果たして何だったのだろうか。

周囲の人は誰も騒いでいなかった。
とにかく大きくてはっきりとしていた。
はっこと二人で見た。

2010年6月3日

遠く岡山の古い友人は、
ブラウン管を見ながらぽつりぽつりとつぶやいている。

そんな彼の孤独を思いながら俺は、
新宿の浮浪者をおしのけ
渋谷の砂利共を蹴散らして家路についた。

2010年5月27日

今日は、久しぶりの天気雨。
ということはつまり
久しぶりにきつねが嫁入りをする。

おめでとう。

夢五十一夜

アイカと電話中、何だか受話器の向こうが騒がしい
「すまん!いまアフラックに来てて、社員が行進しとるけえかけ直すわ!」
俺は(アフラックは行進があるのかー)と思いながら電話を切った。


ここはロビー
突然の人の群れ
トイレに殺到
何?何?何?
それは藤原紀香のディナーショー
の、休憩時間
興奮気味のお姉系
ふと見ればシデミ
下に見えるのは
アフラックの事務所
いつか聞いた通り
行進する社員
そのすぐ後ろ
ぴったりとつく荷台の男
「それが好きなの」とシデミ


俺は
「あの行進のことはアイカから聞いてました」
と、突き放すように言っていた。

2010年5月15日

おばあちゃんは元気で、うれしそうで楽しそうで
俺もとてもうれしかった。
頼まれていたトムみたいなぬいぐるみと、
はっこが作ったエプロンをあげた。

お礼と、太朗たちへのお祝いと、俺たちへのお祝いの気持ちとして、おうたいで高砂とやらを披露してくれた。

ひ孫を抱いたおばあちゃんは、とてもうれしそうだった。

本当はもっとゆっくりして、泊まったりもしたいと思った。
今度そうするか。
まずは写真を送ろう。

おばあちゃんの米寿、悠哩との対面、そして俺の誕生日。
何ともめでたい2010年5月15日だ。

和気は星がきれいだった。

2010年5月7日

電車
めがね
中学生?
中学一年生?
男子
部活は?
帰宅部
むさぼるピュレグミ
味は?
レモン
片手には松本清張
点と線
むさぼる活字
シートは堂々二人分
遠視
丸刈り

こいつ、カッコイイ。

2010年5月5日(子どもの日)

胸元の異様にあいたおばさんとすれ違って思ったこと。

・枯れ果てるとはこういうこと
・かさかさという感じ
・男女を超える年齢に差し掛かりながらも、なおそれに抗うのは、けっこう醜いということ

枯れ果てるとはああいうことさ。

2010年4月27日

寒い寒い軽井沢の
霧雨の中
くるぶしを出して歩く
同い年くらいの少女よ

あなたはどこで
働いてるの?
どうして薄着で
歩けるの?

2010年3月12日

年とともに信心深くなるのは、
ちかしい人が亡くなっていくからだと思う。

死ぬことによって、あの人たちは
(動物たちも)
俺の中の神様みたいになったのだ。
ふとした時に、思い出すのだ。
都合のいいお願いごとをしてみたりするのだ。
俺のずるい考えを見透かすのだ。

神様はみんなだ。

2010年1月13日 〜夢四十九夜〜

という夢を見たら、
21時43分にお母さんから
「先ほどトムが亡くなった」と連絡がきた。

不思議だな、と思った。
18歳の誕生日が1月18日で、もう少しだったけどトムは亡くなった。
そこまでは何とか、と思っていたけど。

ほぼ18年間、おばあちゃんと暮らした。
おばあちゃんは悲しいだろうな。
今度トムの写真を持って行こう。
その前に電話しよう。

胸がざわついて、とても悲しい。