夢八十一夜

夢を見た。

近未来、スカパラの人数はエグザイル並みの増殖をくりかえし、夥しい数のスカパラがいた。
その末端の奴らは「金管楽器狩り」を行い、町の人々の金管楽器を奪い、自らの鎧にしていた。
俺も小さなトランペットを所有しており、毎日のささやかな楽しみに吹いていた。
ある日、俺の住む地域にもスカパラの金管楽器狩りの奴がやってきた。有無を言わさない略奪行為。差し出すか、さもなけれは死だ。
俺は涙をこらえながら、乱暴に取り上げられたトランペットを見つめる。すぐに他の金管楽器と混ざり、どれが俺のトランペットなのかわからない。
憎しみを込めた目でスカパラ金管楽器狩りのリーダーと思しきスキンヘッドを睨む。



そのスキンヘッドに「すごいっすね。金管楽器の鎧ほんとかっこいいっす」と媚を売る男。
その男は、高校の同級生のSだった。

俺は、トランペットを奪われた悲しみと、友人の情けない姿で、立ち直れないくらい落ち込んだ。

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