夢六十二夜


夢を見た。

「上から『2、0、5』だな」

三人の医者らしき男たちが俺のことを見ながら話している。

「いいですか?『2』だからここはまだ柔らかい」

そう言って触る俺の左肩は、確かにそんな感じ。

「そして『0』だから、ここはこう」

そう言って触る俺の心臓のあたり。
異常に柔らかくて、ゴムみたいで、背中側に医者の手が通り抜けた。

「そして『5』だ」

俺の右脇腹は、とても固く石のようだ。

「手術ですね」
「ええ」
「仕方ないね」
三人の医者は、俺を放ったらかして話を進める。

「でも『5』ってことは、まだ治りますよね?」
俺はオドオドしながら聞いてみた。
しかし、完全に無視されてしまう。

ケッ!とか思いながら、俺はどこかに出て行った。
その途中の道は、小学校の通学路の赤レンガの辺りだった。

2010年12月24日


とても威圧的な話し方で、声も大きい。
全くうるせえなー
一体どんな奴だよ
と思ってチラリと目をやると
そいつのネクタイは全くもってクリスマスで。
トナカイとサンタと、もみの木とプレゼント。

「ちっ」て思った。

ものすげーいいネクタイで、
そのせいで
あいつも普段はやさしくて仲良くなるといい奴なんだろうな
とか思ってしまった。

まあだいぶじいさんだが。

サンタにしては薄汚ぇ
乞食にしちゃあ、こぎれいだよな?

夢六十一夜


夢を見た。

ダウンを着て歩いている。
フードまですっぽり。

でも待てよ?
ダウンはこの前圧縮した。
掃除機を買って、布団を圧縮するときに。

あんまり着ないし、あんまり格好よくないし、と思って圧縮した。

あー、何だ勘違いか。
それにこのダウンかなり格好いいじゃん。

そんなことを思いながら、
どこか参道みたいな所を歩いている。

あんまり気に入っていないあのダウンは、
夢の中ではかなり格好よかった。

2010年12月3日


明け方すごい雨
朝はすごい晴れ

大雨で
遠くにでっかい白い雲と青い空が見えていて
何か奇妙な風景、電車から

今日は細胞と細胞の距離がいつもより遠い
本当はもっと、近い方がいい

身体の変な感じは、変な天気のせいか?

2010年11月26日


たまった税金を払い終えた俺は
清々しい気持ちで町を練り歩き
「こりゃあまるで気分がいいぜ?」
とひとりごとを言った